オンライン玄談会『大審問官かく語りき(後半)』

8月30日(日)

夏の玄談会(げんだんかい)は、毎年開催される一茶庵宗家伝統の煎茶茶事(文会)のひとつです。
夏らしく、近現代の作品を使って楽しむ文会としては軽いタイプの催しです。

今夏は、ドストエフスキーとニーチェを合わせた実存的世界を揚州八怪(ようしゅうはっかい)の巨匠たちの名作で考察する『大審問官かく語りき』です。7月23日に引き続き、いよいよ、8月30日に後半開催!!鄭板橋(ていばんきょう)の『墨蘭図』を見ながら、氷水にお茶をひたし、薄氷を踏む思いに、鄭板橋の人生を思い、部屋を移して、李方膺(りほうよう)の巨大な『墨竹図』で先ほどのお茶を味わいます。

オンライン参加のみなさまも、配信に合わせて、お茶を淹れて、好好!
続く煎茶料理は、一茶庵秘伝の料理を、三友居が仕立て、配送したもの。一杯機嫌で、好食!beautiful!très bien!
お腹が満足すれば、いよいよ本題!高鳳翰が左手で描いた『枯木寒鴉図』(こぼくかんあず)。
人材を求める曹操(そうそう)の詩を元にした、揚州八怪の社会批評的メッセージを受け取ります。

ところが、最後に、李鴻章(りこうしょう)の対聯、「知識人が何を言おうと、所詮、詩人。現実には対処できない」
という強烈なパンチ。
かの『大審問官』の一言がごとく、ツァラツストラが実存に震える、玄談のひと時でした⁉︎

亭主 佃一輝(一茶庵宗家)
連衆 大木康先生(東京大学教授)
弓野隆之先生(大阪市立美術館学芸課長代理)
森橋なつみ先生(大阪市立美術館学芸員)
中谷伸生先生(関西大学名誉教授)
明尾圭造先生(大阪商業大学准教授)

配信 小嶋慶典
   西牟田梢
   佃梓央(一茶庵宗家嫡承)